供養

自死

一つの魂が去った過去40年居るべき所に居た君がいくら待っても帰ってくることは無くなったもがきにもがいた人生は唯 一瞬の流れゆく枯れ木だった今となっては私の肩に重荷となって残っている
朝まだき

人生

人生の最後にあぁ こんなものた゛ったのかと 言う時は必ずくるそれまでは まだまだ何かあると思ってまだまだ何か出来ると思って日々を失っていくいつまでもの記憶が人を引っ張っている
思い出

真実

自然を観察しよう顕微鏡で見極めよう花を昆虫を岩石を周囲をそこに一つの意志の美の形が有るはずだから忘れてきたものを思い出し小さな小さな真実を感じる
夕照り

人生

人は一つの生を渡り多くの夢で生きていく喜びも悲しみも 織り交ぜて流れ流れて 帰っていくそして後には自分自身だけの優しい物語を残して
思い出

道草

道草は遠い昔の思い出を湛えて皆みんな一緒だった淋しさなどはひとかけらも無い温かな時の流れだった
思い出

アベベの蛇口

アベベは走った鬱蒼としたジャングルでなく人人人のジャングルを国のため自分のため最期まで一人で走った頂点に立った時欲しかったのは丸い飾りでなく家族への蛇口だった
朝まだき

吹雪の中

吹雪の中もみの木は嬉しそうに枝を上下に揺らしているもみの木は吹雪を粉雪を待ち焦がれている吹雪が懐かしい声になっている生命の力が励ましている
夕照り

地球号

緑の地球号は幾多の喜び悲しみを乗せながらその軌道を幾億年と微動だにせず へ巡っていく微動だにせず 落ちていく
思い出

輪廻

私がいて母がいて父がいて子供がいて友達がいて挨拶していく人がいて隣人がいて人間がいてそして母が去り父が去り私が去り子供が去り優しさの中に温もりの中にあなたは残りそして又継いでいくあなたはなんと偉大な人間なのだ
夕照り

取り残された少女

冬が寒く暗い夜空には皆既月食になる月がくすむでる日家々も戸の鍵を下ろした時刻なのに雪道に少女が一人青いシルエットを落としている何一つ生命を感じさせない田舎の夜に少女は取り残されて人類の最後をそこに見てしまった